小泉医院|大津市今堅田の消化器内科・内科|内視鏡検査、生活習慣病

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生活習慣病

糖尿病

血糖値(血液中のブドウ糖の濃度)が高くなる病気です。すい臓から分泌されるホルモンである「インスリン」に異常が生じることで起こります。

インスリンは、食べ物をエネルギーに変えて体内で利用するために必要なホルモンです。血糖値を下げる働きがあるので、インスリンの機能が低下すると血糖値が高くなり、全身に影響が及びます。

糖尿病は、初期に自覚症状がないことがほとんどです。定期的な検査により、初期段階で治療することが大切です。

  糖尿病の原因

糖尿病には1型糖尿病と2型糖尿病があり、原因が異なります。

  • 1型糖尿病
    自己免疫によってインスリンがほとんど作られなくなってしまうことによって起こる糖尿病で、比較的若い頃に発生します。
  • 2型糖尿病
    遺伝に加えて、運動不足、肥満、食べ過ぎ、飲み過ぎ、喫煙などの生活習慣によって、インスリンの機能がだんだんと悪化することによって生じます。
    中年層に多く、発病のスピードとしては数年単位で推移し、ゆるやかです。
    日本人の糖尿病患者の約9割が2型糖尿病に該当します。

  糖尿病の検査

糖尿病には初期症状がないことが多いため、定期的な検査がとても重要です。また糖尿病と診断され治療を進める中でも進行度合いを定期的にチェックすることが大切です。

  • 血糖値検査
    「空腹時血糖値」「食後血糖値」で検査を行います。
  • HbA1c検査
    血糖値が高くなるとHbA1cの値も高くなるため、糖尿病診断の目安となっています。

  糖尿病の治療法

医師の指導のもと、治療を続けていきましょう。

  • 食事療法
    1日のエネルギー量を守りましょう。目標は1日30品目以上、三食、規則正しく食事を取ることが大切です。食べ過ぎはもちろん、間食をできるだけ控え、早食いをしない、アルコールは適量にすることなども心がけます。
  • 運動療法
    1日30分程度を目安に、身体に負担をかけ過ぎないウオーキングやジョギング、サイクリングなどを行いましょう。電車や車を利用せず、意識的に歩くように心がけるといいでしょう。
  • 薬物療法
    1型糖尿病では、体内でインスリンを作ることができないので、インスリン注射によるコントロールが必須です。
    2型糖尿病では、基本的に食事療法と運動療法を行い、症状が改善しない場合にインスリン注射や経口血糖降下薬を服用します。

高血圧

血圧とは、血液が流れる際に血管の壁にかかる圧力のことです。
高血圧は、その圧力が強いため、血管にかかる負担も高くなります。
しかも、高血圧になると血液の壁に負担がかかり、血管の壁がもろくなってしまいます。それによって、動脈硬化や血管が細くなるなど、血管内に悪い影響がもたらされます。

高血圧は自覚症状がほとんどないので、定期的に血圧を測ったり、健康診断を受けないと発見することは困難です。放置すると、脳出血、脳梗塞、心不全、心筋梗塞などの重大な病気に発展することがあります。お早めにご相談ください。

  高血圧の種類

高血圧は、2種類に分けることができます。

  • 本態性高血圧
    原因となる病気が特定できない症状です。高血圧症全体の9割がこちらとなります。
    生活習慣を改善し、薬物療法などで血圧をコントロールし、合併症の発症を防ぐようにします。
  • 二次性高血圧
    原因が明らかで、何らかの病気によって起こる血圧異常の症状のことを指します。
    手術などによって改善される可能性がある高血圧で、原因となる病気の検査を進め、改善を目指します。

  高血圧の治療法

医師の指導のもと、治療を続けていきましょう。

  • 食事療法
    塩分を控えるようにしてください。塩分(ナトリウム)を排出するカリウムを含む野菜やフルーツを摂取するといいでしょう。また、肥満にならないよう、摂取カロリーにも注意することが大切です。
  • 運動療法
    運動をすると、体を動かすことにより運動中は血圧が上がります。しかし、適度な有酸素運動を続けると、体は筋肉にたくさんの酸素や栄養を運ぶために、血管を拡張させたり、交感神経の緊張をやわらげたりすることで血圧は下がってきます。有酸素運動の中でも、歩行、水泳、ジョギング、自転車などの全身運動が推奨されています。
    「これらの有酸素運動を1週間にほぼ毎日、30分以上行う」ことが勧められています。10分以上の運動であれば数回に分け、1日合計30分以上とすることも可能です。
    運動強度は、「ややきつい」と感じる程度がちょうど良いとされていますが、無理をせずに自分に合った運動を行いましょう。
  • 薬物療法
    生活習慣で改善できない場合、血圧を下げる降圧剤を内服します。
    カルシウム拮抗剤や利尿剤など、症状によって幅広くあります。
    薬物療法はずっと続けなければいけないということではなく、血圧が改善すれば将来的にやめることもできます。
    また、軽症であれば、すぐに治療を始めることで、食生活の改善のみで済む場合もあります。

脂質異常症

脂質異常症とは、血中のLDLコレステロールや中性脂肪が過多になったり、HDLコレステロールが少なくなったりする病気です。脂質異常症が長く続くと動脈壁に脂質が蓄積され、血管の狭窄を来し、動脈硬化を発症します。そして狭心症や心筋梗塞、脳梗塞、閉塞性動脈硬化症などの命を脅かす大きな病気を引き起こします。

自覚症状がほとんど無く、症状が起きた時には既に病気がかなり進んでいることがありますので、普段の食生活や生活習慣から注意する必要があります。

  脂質異常症の原因

生活習慣の乱れや偏った食事などによる栄養バランスの乱れが影響すると言われています。
特に食生活の影響は大きく、脂分や糖分、カロリーの多い食事の取り過ぎや野菜の不足によって、中性脂肪や悪玉コレステロールが増加し、発症の原因となります。またストレスによる暴飲暴食やアルコールの飲み過ぎも主な原因となります。
その他、運動不足や喫煙にも注意が必要となります。

  脂質異常症の治療法

主な原因となっている食生活や運動不足の改善が治療法となります。検査した数値を基準値に保つために薬での治療も行われます。
脂質異常症は、動脈硬化の予防が目的です。無症状であっても正しい治療が必要なので、自己判断せずに医療機関に相談してください。

  • 食事療法
    下記の内容にて食事の習慣を改善していきます。
    ・脂分、コレステロールを多く含む食事を減らす
    ・魚類、大豆製品、野菜、海藻、未精製穀類を多く採る
    ・トリグリセライド(中性脂肪)の高い人は糖質、炭水化物、アルコールも控える
    ・肥満を解消・予防するために、摂取カロリーのコントロールを行う
  • 運動療法
    適度なウオーキングなどで有酸素運動を続けることで脂肪を燃焼し、中性脂肪を減らし、HDLコレステロールを増やすことができます。
    定期的に運動することで肥満になることを防止しましょう。
  • 薬物療法
    脂質異常症の薬には、主にLDLコレステロールを下げる薬や、トリグリセライド(中性脂肪)を下げる薬があり、各患者さまの状況によって処方する薬は異なります。
    薬を2~3カ月服用しても、目標値まで数値が下がらない場合には、薬の変更や増量が検討され、数種類の薬を併用して服用することもあります。